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目の病気を知る

加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)

加齢黄斑変性とは

加齢黄斑変性とは 網膜の下にある脈絡膜という部分から生じた新しい血管(新生血管)が、網膜にまで伸びてきて、そこに血液成分がにじみ出て網膜に腫れ(浮腫)や出血を起こして、視力低下をまねくものです。 新生血管は血管として不完全で脆いために起こります。50歳以上に見られ欧米では失明原因の第1位となっています。 現在、日本人の失明原因として最も多い疾患は糖尿病網膜症ですが、この10~15年ほどは加齢黄斑変性が目立って増加しています。

原因と症状

レーザー光凝固術 病気が進行するプロセスは分かっているものの、なぜ新生血管が生じるのかについては解明されていません。加齢に伴って、何らかの遺伝要因に喫煙、太陽光による酸化ストレスといった環境要因が深く関っていると考えられています。日本人の生活が近年欧米化していることも、この病気の増加の一因であると思われます。 視野の中心に線がゆがんで見えたり暗い部分があったりと、文字を読んだり人の顔を見たりという日常の活動が困難になります。時々、片目を隠してものを見ると、変化が分かることがあります。いくらメガネを合わせても見えにくさが変わらない場合にも加齢黄斑変性である可能性があります。

治療

抗血管新生療法(ルセンティス® アイリーア®)

新生血管は、体の中でVEGF(血管内皮増殖因子)という物質を産生することで発生すると言われています。このVEGFの働きを抑える薬を眼内に注射して、新生血管の増殖や成長を抑えて退縮させる治療法です。病変が中心窩にある場合にも使用できます。欧米で始まった新しい治療法ですが、日本でも行われるようになり、よい結果が得られています。薬剤の種類によって、必要に応じて複数回注射を行うことがあります。

光線力学療法(PDT:photodynamic therapy)

光に反応する薬剤と微弱な非熱レーザーを用いて、新生血管だけを狙い撃ちにする治療法です。新生血管の内部にたまる特殊な薬剤を腕の静脈から注射し、レーザーの照射によってその物質に化学変化を起こして新生血管を詰まらせるものです。継続的に行う治療のため、必要に応じて複数回治療を行うことがあります。

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